
人は売り込まれたくない
想像してみて欲しい。あなたがお店の中を周りながらウィンドウショッピングを楽しんでいるところを。そこに店員が一人やってきた。
「今日は何をお探しですか?こちらがオススメえすよ。こちらは今までの物と比べて素材が良いのに価格はそれほど高くなっていないんですよ。」
あなたはどんな気分になるだろうか?店内の商品を見ている最中に、店員に話しかけられ、突然商品の売り込みをされる。良い気分になる人は少ないだろう。
嫌な気分になる理由
- 自分がまったく興味のない商品を勧めてきたから
- 自分が欲しい商品はある程度決まっていて、オススメの商品は欲しくないから
- 自分の好みと違うから
- 購入するつもりが今はないから
- 文字通りウィンドウショッピングを楽しんでいるだけだから
- じっくりと商品を見たいだけだから
- 集中して検討している最中だから
- 話しかけられるのが嫌いだから
- 一人の時間を楽しみたいから
などなど、いろいろな理由が思い浮かぶだろう。この理由の中には共通点があることに気付くだろうか?実は「自分が」というキーワードが共通している。全ての理由において「自分が~だから」という理由が当てはまる。
つまり、お客さんは「自分」が最優先なのである。
「自分」が何を考え何を思っているのか?「自分」にとってどんなメリットがあるのか?「自分」がその商品でどう変わるのか?
お客さんを知ることが最優先
もし、話しかけるのであれば、まずはお客さんが何を考え何を思っているかを知ることが最優先になる。
- お客さんの好み
- お客さんが自分で買うのかプレゼント用なのか
- 暇つぶしなのか検討中なのか
- 何に悩んでいるのか
- どんな欲求があるのか
- 悩みや欲求の度合い
このようにお客さんを知ることに全力を尽くさなくてはならない。
「人は売り込まれたくない」
しかし
「自分」にとって利益があることなら話は聞く。さらに悩みや欲求の度合いが高ければ高いほど真剣に聞く
このことから・・・
お客さんに売り込むのではなく
- お客さんのことを理解する
↓ - お客さんにとってその商品を使うことでどんなメリットがあるのか伝える
↓ - 現状の悩みや欲求がどう変わるかを伝える
お客さんを知ることができれば売り込みではなく提案に変わる。提案の方がセールスメッセージはお客さんに伝わる。
これをセールスメッセージで応用するとどうなるだろうか?
「お客さんのことを知る=リサーチ」が重要になるだろう。
コピーライティングでは商品の機能や特徴を伝えて売り込むのではなく、お客さんにとってどんなメリットがあるのか、そして悩みが解決してどうなるのかを伝える。
もちろん、オファー部分では売り込みを行っても良い。しかし、それ以前の部分ではお客さんを知って、お客さんにどんなメリットがあり、悩みがどう解決されるのかを中心に伝えることが大切だ。
このマインドを持ってコピーを書けば、売り込むだけのコピーを書くより売上がアップするだろう。
オファー部分での売り込みを和らげる方法
「人は売り込まれたくない」という心理をさらに和らげる方法として、お客さんに決断をゆだねるという方法がある。
「売り込まれたくない」だったら、お客さんに自ら買ってもらえばよい。
オファー部分で「買って下さい!」と伝えるのではなく下記のように伝えることで、お客さんが自ら購入するかしないかを決断できる。
- 「購入したい人だけ購入して欲しい」というメッセージを伝える
- 購入できる資格がある人の条件を伝える
- こんな人は購入しないで下さい。と購入してもらいたくない人の特徴を列挙する
- まだ購入しないで下さい。その前に購入前に他の商品と比べてみて下さいと伝える
売り込まれて購入するよりも、自分で決断して購入する方が一貫性の法則という心理が働いて、満足度向上やクレーム率も低下にもつながる。