マーケティングに心理学を活かしたい/LPに心理学を活かしたい/営業に心理学を活かしたい
今回はザイオンス効果という心理学をマーケティングやランディングページ、営業活動にも活かし、コンバージョンへとつなげる確率を増やす方法を紹介します。
接触回数がカギのザイオンス効果
日本語で単純接触効果。接触頻度が高ければ高いほど、人は好感を持ちやすくなるという心理効果。
たとえば、近所のおばさん。
あなたが毎朝通勤する際に、玄関前を掃除している近所のおばさんがいる。あなたがその前を通る度に、おばさんが満面の笑みで「おはようございます。行ってらっしゃい」と挨拶をしてくれる。あなたもその挨拶に答えるように「おはようございます。行ってきます。」と言う。
ある日、道を歩いていたあなたの目の前にそのおばさんが近づいてきた。すれ違いざまにリンゴをあなたにあげると差し出した。あなたはそのりんごをどんな気持ちで受け取るだろうか?考えてみてください。
別の日、あなたが道を歩いていると、前から今度は見知らぬおばさんが歩いてきて、リンゴをあなたにあげると差し出した。あなたはどんな気持ちでそのリンゴを受け取るだろうか?
この2人のおばさんからもらうリンゴはまったく同じリンゴです。しかし、あなたのおばさんに対する印象。そしてリンゴに対する印象も違うことに気づくでしょうか?
これがザイオンス効果です。
極端な例で言うと、いつも会っているおばさんからもらうリンゴは「ありがとう、嬉しい」と感じるのに対し、知らないおばさんからもらうリンゴは「え?このリンゴ大丈夫?」と感じるのではないでしょうか?
接触頻度が高いおばさんには好印象を持っており、そのおばさんから受け取るリンゴもその印象が引き継がれます。しかし、接触頻度が低いおばさんには好印象はなく、そのおばさんから受け取るりんごは、逆に印象が悪くなります。
ビジネスでザイオンス効果を活かす
おばさんとリンゴは、そのままビジネスに置き換えることができます。
おばさん=販売者
リンゴ=商品やサービス
ランディングページに活かす
ランディングページで接触頻度を高めるにはどうしたら良いでしょうか?
2つ方法を紹介します。
1.ランディングページとお客さんの接触頻度を高める
1つの方法としては、ランディングページへの誘導導線を複数用意しておくことが考えられます。分かりやすくいうと、リスティング広告で複数のキーワードに入稿しておくことです。「リンゴ 甘い」というキーワードだけではなく「リンゴ 通販」「リンゴ 青森産」「リンゴ 贈り物」「リンゴ 美味しい」などに入稿しておくことで、検索するたびにランディングページに誘導できます。すると、お客さんとランディングページでの接触頻度を高めることにつながります。
2.強みとお客さんとの接触頻度を高める
もう1つの方法を紹介します。それはランディングページ内で、接触頻度を高めることです。商品やサービスの強みとお客さんとの接触頻度を高めます。強みを何度もお客さんに伝えるということです。この場合は、同じ強みを何度も繰り返すのではなく、強みをいろいろな視点から見て伝えるということです。言葉の言い回しを変えて強みを伝えます。
マーケティングで活かす
ザイオンス効果はマーケティングでも有効に活かすことができます。
- メールマガジンを登録してもらい、何度もメールを発行してお客さんに接触する
- 定期的にDMを送ってお客さんに接触する
- SNSを更新してお客さんに接触する
- LINE@でメッセージを送ってお客さんに接触する
現代ではSNSの普及により、簡単にお客さんと接触することが可能になりました。積極的に取り入れて接触頻度を増やし、マーケティングに活かすのも売り上げにつなげる戦略になります。
営業活動に活かす
最も効果が期待できるのが対面による営業活動です。直接お客さんと接触することが最もザイオンス効果を発揮します。
飛び込み営業であれば、何度もお客さんのところに顔を出すというだけで、ザイオンス効果が期待できます。私も営業をしていた頃は、1つのお店に何度も何度も顔を出していました。毎回売り込みをするのではなく、企画の資料や新しい情報をなどを持って行ったり、お店が飲食店の場合は、自分がお客さんとして食べに行くなどして接触頻度を高めていました。
すると、始めはまったく聞く耳を持たなかったお客さんでも、話を聞いてくれるようになります。まさにザイオンス効果です。
このように、ザイオンス効果はビジネスにおいて汎用性が効く心理学です。あなたのビジネスにも意識して取り入れてみてください。意識的に接触頻度を高めるというのがポイントですよ。