ターゲットを絞りたい、ターゲットを広げたい、コンバージョン率を高めたい
駅に向かう道を歩いていたら赤いものが目に入った。
さて「赤いもの」とは何でしょうか?
今回は抽象と具体について紹介します。
抽象的はターゲットを広げる
「赤いもの」の正体は何でしょう?
郵便ポスト?赤い家?赤い看板?赤い車?
「赤いもの」というだけでは、正確には何を指しているのか分かりません。これは表現が抽象的だからです。抽象的だとそれに当てはまるものがたくさん出てきます。
これをセールスメッセージに置き換えると、抽象的表現で伝えることで、より多くの人に伝わるということになります。
「お金が欲しい人へ」と伝えると、多くの人に向けた言葉になりますよね。
具体的はターゲットを狭める
では、「赤いもの」を「丸くて、ふわふわしている、赤いもの」と表現したらどうでしょうか?
先程挙げていた郵便ポスト、赤い家、赤い看板、赤い車はは全て消えますよね。「赤い風船?」一気に当てはまるものがなくなります。これは具体性が増したことによる影響です。
これをセールスメッセージに置き換えると、具体的表現で伝えることで、より伝わる人が絞られるということになります。
「お金が欲しい人へ」の抽象的な表現を、少し具体的に「女性でお金が欲しい人へ」と伝えるだけで半分の人にしか伝わらなくなります。
具体的が正確な情報を伝える
「赤いもの」は赤い風船のことでした。
「赤いもの」とは何でしょう?と100人に問題を出したとき、「赤い風船」と答えられる人は何人いるでしょうか?1人か2人かもしれません。2人だとすると正解率は2%です。
「丸くて、ふわふわしている、赤いもの」とは何でしょう?と100人に問題を出したとき、「赤い風船」と答える人は何人いるでしょうか?2人以上は確実にいるでしょう。30人かもしれません。すると正解率は30%です。
このことから具体的である方が、正確に情報を伝えることができます。
セールスメッセージに置き換えても、同じことが言えます。具体的に伝えたほうが、あなたが伝えたい事がお客さんにより伝わりやすくなるということです。よって、ランディングページやHP上で、抽象的な表現になっている部分を具体的に変えることで、より伝わるセールスメッセージに変えることができます。
コンバージョン率を高めるのはどっち?
もうお分かりですよね。そうです、具体的である方が高くなります。これは伝わる人数の母数が減りますが、セールスメッセージが正確に伝わるということで、買う人数が増えるという背景があるからです。
「でも、抽象的な表現の方が、多くの人に当てはまるんだから、コンバージョン数は結局同じくらいになるんじゃないの?」
と思うかもしれません。が、そこには大きな穴が空いています。
抽象的な表現の穴とは
抽象的な表現にすると、確かに多くの人に向けたメッセージになります。例えば抽象的な表現にすることで1000人の人がランディングページを見てくれました。コンバージョン率は1%で10人が買ってくれたとします。具体的に表現した場合、100人しか見てくれませんでした。しかし、コンバージョン率は10%で10人が買ってくれたとします。
このような場合、同じ10人に買ってもらったのでどちらも同じ…ではありません。
集客の費用が違う
1000人をどうやってランディングページに呼びますか?集客のために広告費を使って呼ぶとします。1000人と100人を呼ぶ場合では費用は同じでしょうか?クリック課金の広告であれば、1000人の場合は約10倍の費用がかかることになります。にもかかわらず、コンバージョン数が同じだったらどうでしょう?
もう一つ穴があります。
お客さんの質が違う
それがお客さんの質です。たとえば通信販売のハンバーグ。
抽象的「ハンバーグ 2個で1000円」
具体的「濃厚チーズがたっぷり入ったハンバーグ2個で1000円」
同じく10人ずつ購入してくれたとします。お客さんはハンバーグが好きな人ということが、両方の表現から分かります。しかし具体的である場合、手に入る情報はそれだけではありません。お客さんはチーズも好きという情報が手に入ります。つまり、クロスセルなどを行う場合、他のチーズ食品も勧めることができるというわけです。
しかし、抽象的な表現ではチーズが入っていることを伝えていないので、もしかしたらチーズが嫌いな人も買っているかもしれません。その場合、そのお客さんはどう感じるでしょうか?怒ってクレームを言うかもしれません。リピートにつながることもないでしょう。
このように抽象的でない場合のデメリットもしっかりと考えて、セールスメッセージを伝えることが大切になってきます。